たまの早起き。
ヨーグルトをミルクで割って飲みながら。
部屋の温度は18℃、湿度44%
ずいぶんと暖かくなってきた。鼻がむずむず。。
溜めに溜め込んだ自宅での作業。宿題の山。
過ぎた〆切り。ほんとはブログなんて書いてる場合じゃ
ないんだな。(わかってますとも)
それでも変わらないマイペース。自分のそういうところ
本当に人デナシだなと実感しつつ。こっちのペースを
社会に(他人に)おしつけるようなことだろうから。
世の中の人々がみんな自分みたいな人間だったらきっと日本は
ブラジルみたいなお国柄になってしまうんじゃないかと思いつつ。
************* ***************
いつも髪を切ってくれる黒須さんのところで様々な人と出会う。
それはHumというサロンが様々な人間を通過させる場所だから。
みんなそこで髪の毛をデザインしてもらって各々の個性の顕われを
実感する為に訪れてるわけなのだけど。
切られた髪は作品としては黒須さんの個性なのだけど、生き物としては
お客さんそれぞれの個性となる。つまり黒須さんというエフェクトを
通過した各々の個性。「黒須エフェクト」をかけるということを
選んだ部分にそれが主観的に顕われてるというべきか。
サロンという空間によってそのようなコミュニケーションが保証されてる。
ヘアカットアーティストとクライアントとの接点を包む空間。
そこでは誰しもがアノニマスないち個人であって、それぞれの背景なんて
互いに関与しないでコーヒーを飲みながら普通の世間話をしつつ
自分の髪にハサミを入れてもらうのを待っている。
でも当然のことながらその個々人にはそれぞれの背景があり
それぞれの世界で仕事をして生活をしてたりする。
ある日なにげない会話の中で深町純という名前を黒須さんが口にした。
まるでふと何か思い出したみたいに。たぶん僕が即興演奏について
たわいもない世間話をしていたからだと思うんだけど。
深町純さんという名前は失礼ながら僕はそのとき存じ上げなくて。
あとで周囲の音楽関係の友人にこっそり尋ねたら当然のようにみんな
知っている人物だったのだけど。その深町さんが自ら経営してる
バーがあって、毎月最終土曜日に定期的に即興演奏をしてるという話を
聞いていつかお邪魔してみようと思っていた。でも土曜には自分も
演奏が入ったりしてなかなか行けず。
せっかく黒須さんが教えてくれた名前だったので行かなくてはと思い
意を決してスケジュールを空け、今月こそ行こうと思って場所や時間を
チェックしてみようとネットで検索をかけた。
そこで初めて深町さんが亡くなられたことを知って。
突然の死だったらしく驚いたのは僕だけではなかったようだった。
後日、せっかく紹介してもらったのに逢えずじまいになってしまったことを
伝えにHumを訪れそこでまた少し深町さんの話をした。
それからしばらく年月が経過して。
僕は黒須さんの絵画作品を展示するパーティーでソロ演奏させてもらえることになり
そこで故・深町純さんの奥さんと出会う。
奥さんとは初対面のはずだったけど、ついその数週間前に中目黒 楽屋でやった
よしうらけんじさんと当時ASIA SunRiseと名乗っていた畑崎大樹さんと僕とのライブに
その深町夫人はいらしていたみたいで。というのもパーカッションのよしうらけんじさん
と深町純さんは一緒に仕事をしていたようで奥さんとも既に深い面識があったらしく。
という、いくつかの繋がりから今回"Anthology Jun Fukamachi"と銘打ったライブを
深町さんのお店FJ'sにてやることになって。つい数日前に弾いて来たというわけです。
こういうのってやる前に書かないと宣伝にならないですけど。笑
ライブは僕がkhatという名前で定期的に(不定期的にと言うべきか)活動している
ユニットで、それはそれぞれにバックグラウンドの違う3人が即興性を
軸にしながらコミュニケートするようなもので、なんというか一般の方々に
深い共感を得られる種類のものではないのだけれど、今回 思いのほか沢山の
オーディエンスに恵まれて、終始温かく耳を傾けてもらって、失礼極まりない
僕のMCに歯を食いしばって耐え抜いてもらって、人間的にも温かく才能ある
共演者2人に支えられてなんとか無事 終了できたことにホッとした。
良い空間をみんなで共有できたことが本当に嬉しかった。アンコールまで頂いて◎
この一連のできごとは黒須さんの厚意と思いやりによって成り立っている
話だと思っていて。人と人が繋がる空間を常に提供しながら物事を回転させて
いくようなことをさりげなくハイレベルに実践してる人。
その前提にある職人としてアーティストとしての確かな技術やセンス。
人々はその技術とセンスの為にサロンに訪れているのであって、もともと
背景の違う人々同士で繋がる為に髪を切りに来るわけではないはずなのに。
でもそういった人と人との繋がる目には見えない力を1つのアート空間に
昇華してしまうほどの起爆装置のスイッチをなんの見返りも期待しないで
楽しそうに押し続けている黒須さんという人の奥行きに、深い感謝の気持ちを
表現したくてこの文章を。
それが「黒須エフェクト」なのかもしれない。^^
ウィキペディアに出て来そう。「バタフライエフェクト」との関連語彙として。
とても雰囲気の良いお店なので是非チェックしてみてください。
コメントをお書きください
山田 ひろみ (木曜日, 21 7月 2016 23:12)
keiさん こんにちは
FJ‘s、バー店頭でライブスケジュールを見ていると、店員さんに「どなたのLIVEをお探しですか?」と聞かれ
「khatです」と答える。「では店内へ」と通された。
ふと目に留まった「深町 じゅん」のCD。。。買ってしまった。